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2023/05/30 12:40

プロレスのマスクに試合用や応援用があるのは知っていましたか?


試合用マスクというのは選手が実際被って試合をする用で、破れないようにしっかり作ってあります。

そして応援用マスクは生地も薄く、ファンが会場で被って応援する為のマスクです。

スペイン語では試合用マスクは「Máscara Profecional(マスカラ・プロフェシオナル)」、応援用マスクは「Máscara Semi Profecional(マスカラ・セミ・プロフェシオナル)」といいます。メキシコ人は応援用マスクの事を「セミ」と略していう事もあります。

昔の日本では応援用マスクの事を特製マスクという表現で売られていた事もあります。

厳密に言うと試合用マスク以外は応援用マスクでも作りが良いものでハイグレード・セミ・プロマスクと呼んで、しっかり作ってあって素材も良い物を使用していたりする物もあります。


とりあえずメキシコではプロフェシオナルとセミ・プロフェシオナルの2種類が一般的に認知されていますので、ここではうちのショップで販売している試合用マスクと、メキシコの会場周辺の露店で販売している応援用マスクで違いをご案内していきたいと思います。

まず実際選手が試合の時に被っている試合用マスク!

試合用マスクは二重生地で型崩れをしないようになっています。

ビンテージのマスクなどは二重生地ではないものもありますが、最近のメキシコでは試合用マスクは二重生地というのが主流みたいです。



そして裏生地で顔部分にあたる模様のところにフェルトや裏地であて布をしてあり、模様のフチドリで型崩れをしないようにしっかり縫ってあります。これを裏張りと言います。


フチドリ模様にもよりますが、目、鼻、口部分は最近では二重に縫い目を入れている職人さんが多いようです。


マスク全体は4枚の布を縫い合わせて立体的に顔を覆うように作られていて、その4枚の布地を縫い合わせた縫い目を裏でしっかりと縫製しています。



首や鼻部分には布のテープで補強してありこちらも強度を保つようになっております。

 


このように試合用マスクは殴り合いなどの激しい試合にも耐えられるように耐久性に富んでいて、それでいて選手の顔にもフィットして被りやすいように、そしてキンキラなラメ素材でリング上でも映えるように作られています。

 

それに対してセミの応援用マスクはまず1枚の生地で二重生地ではありません。


4枚の布の縫い目の裏は縫製されていなく、顔のフチドリ模様のあて布、鼻部分の布テープは無いのが一般的です。首の喉テープは結構な確率であったりしますが、この応援用マスクで試合をしたら恐らくすぐに破れてしまうと思います。



 このように試合用マスクと応援用マスクは大きな違いがあり、実際両方のマスクを並べて触ってみると一目瞭然なのですが、写真だけですと最近は写真技術も上がっていてどちらかわからない時もあります。

 試合用マスクでも使う素材や職人の製法など色々な要素で柔らかい肌触りだとか、すごくしっかりしたマスクだとか、伸びが良くて顔にフィットするようなマスクだとか、本当に様々ですので、選手によって職人にリクエストを送ったりしてカスタマイズされています。

うちのショップで取り扱っている試合用マスクのほとんどは選手本人から仕入れておりますので、選手自身の大きさで作られてますし、お気に入りの選手がどのようなマスクが好みなのかも含めて感じられると思います。